inertialの日記

核融合が専門だった社会人の日々の日記

核融合エネルギーの夢

イスラム国に日本人が人質に取られ、フランスでテロが起き、非常にきな臭い世界情勢なっています。これらの事件の背景は、民族、宗教、格差、貧困などを主として、様々な問題が複雑に絡み合っています。
民族・宗教対立、格差是正、貧困撲滅などはそれぞれ単体の問題としても、解決が非常に困難な問題です。当然、それらが合わさって起こるテロというものも、解決の糸口すら掴めていません。

ここからが本題で、その解決策として私が考えているのは「核融合発電の実現」だと考えています。

 

私が考える核融合発電のメリットは大きく3つあります。

1.海が燃料となり、世界のどこでもいつまでも安価なエネルギー源になりうること。
2.既存の原発のように、何万年の管理が必要な高レベル放射性廃棄物を出さないこと。
3.核融合炉の暴走が原理的に起こらないこと。

この3つです。

(CO2を出さないというメリットもありますが、私は地球温暖化について懐疑派なので、スルーしちゃいます。)

1について
核融合発電のエネルギーとなるのは、水素の同位体である重水素(D)とトリチウム/三重水素(T)です。まぁ、つまり水素です。
水素は水(H2O)に含まれており、その水素の一部は重水素トリチウムです。これらを取り出すことが出来れば、世界中の水つまり海がエネルギー源になるわけです!

おおよそ、1立方メートル(1000L)の水で石油タンカー一台分のエネルギーを生み出せると言われています。

しかし、実際問題としては水からどうやって重水素トリチウムを取り出すねん?という大きな課題が残っているわけですが……

2について

既存の原発から発生する放射性廃棄物は数万年単位で時間を置かなければ、人間にとって無害なレベルにはなりません。一方、核融合発電でも放射性廃棄物廃棄物は出ますが、せいぜい数十年で無害になります。

3について

既存の原発は、核分裂を利用しています。連鎖的な核分裂反応を制御することでエネルギーを取り出しています。この制御という部分が重要で、もし事故が発生して人間の手で制御できなくなったとき、核分裂炉は暴走してしまいます。この実際の例が、チェルノブイリであり、スリーマイルであり、フクシマです。

核融合発電では、当然核分裂反応を利用します。燃料を超高温高密度にし、無理やりエネルギーを取り出します。今度は、無理やりという部分が重要です。フクシマのような事故が発生し、核融合炉が人間の手から離れたとします。すると、核融合炉は暴走するのではなく、反応が収束します。

このように核融合は原理的に暴走しないのです。

 

この中の1番目のメリットがテロを根絶するのではないかと思います。

核融合発電が実現し、世界中で安価なエネルギー源を得る。

貧困が減る。
石油がいらなくなるので、欧米が中東に首を突っ込まなくなる。

世界平和!

みたいな感じで(笑)

 

まぁ、こんな未来が待ってると信じて、核融合研究を続けてるわけです。
頑張ります!